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長久の家からのお知らせ

相談支援センターハート 家族コミュニケーション支援に関する学習会を開催しました!

 去る9月7日13:30から三条市役所栄庁舎にて、新潟県はまぐみ小児療育センターとの共催で、家族コミュニケーション支援に関する学習会を開催しました。市町村の子育て支援担当者、児童発達支援事業スタッフ、放課後等デイサービススタッフ、相談支援事業所の相談支援専門員の方など合計22名の方から参加していただきました。

 はまぐみ小児療育センター療育支援室 山本 勝也主任から、国から障がい児の支援を取り巻く状況として、家族支援を重視する方向性が示されているとのお話がありました。障がい児支援においては、障がい児本人だけでなく障がい児を育てている親・家族を含めて対象と考えていく必要があること、親が本来持っている「子育て能力」を引き出し、障がいがあるがゆえに抱えている負担感を軽減し、親の育児への喜びや自信を育てていく必要があり、ゆえに、発達支援の開始にあたっては親・家族への支援が並行して実施される必要があるとのことでした。

 はまぐみ小児療育センター療育支援室 細野 純子主査からは、家族心理教育(ペアレント・トレーニングを含む)についての説明がありました。いくつかある実施方法について、まめの木タイプ(ADHD、ASD向け)と肥前タイプ(発達障害、ADHD向け)とあり、それぞれのタイプの特徴についての説明をしていただきました。今年度はまぐみ小児療育センター療育支援室では、肥前タイプで実施する予定であるとのことです。その後、肥前タイプについて、どのようにグループワークを運営するかについての説明をしてもらい、デモンストレーションを行いました。

 細野主査がリーダー、山本主任と、当センタースタッフがコリーダー、板書も当センタースタッフで行いました。参加者役には研修に参加していただいた方から、経験者を中心に4名の方にお願いしました。リーダーはグループワーク全体の時間管理を中心に行い、コリーダーは参加者が発言しやすいような雰囲気づくりを中心に行います。板書係は参加者の発言をわかりやすいように板書するので、意外に難しく影のリーダーと呼ばれているのだそうです。まずは参加者、スタッフ全員でウォーミングアップとして「自分自身のよかったこと」を発表します。初回はコリーダーがまず発言することで、参加者に例を示し発言しやすくします。その後、相談したいことを参加者全員に1つずつ挙げてもらい、その中から1つを選んで検討します。1つを選ぶ際も参加者に決めてもらいます。1つに絞った相談について、詳しく状況を聞き、その困りごとについて、参加者がアドバイスします。支援者がするアドバイスがなかなか入らない家族でも、ほかの家族のアドバイスであると理解しやすいという傾向があるそうです。

 今回は経験者を中心にデモンストレーションを行ったので、意図が参加者によく伝わったものと思います。児童に限らず、発達障がいのある方の家族や、統合失調症の方の家族にも有効な手法なので、今回の研修で得たことを各事業所に持ち帰って業務に生かしていただけたらと思います。

 今後は当センターでも家族心理教育を用いて家族支援を行っていきたいと思っています。また、他の事業所でも家族心理教育を用いて家族支援を行いたいというところがあれば、圏域センターの業務の一環としてグループワークのスタッフとして協力していきたいと考えています。

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